絶滅の危機に瀕する魚『ゴギ』
西中国山地の極限られた川にのみ生息する岩魚の亜種である『ゴギ』が、今絶滅の危機に瀕しています。
岩魚の一種（亜種）であるこの魚は、日本で最も西端に生息する岩魚であり、、頭の上の斑点に非常に特徴があります。
いまだ養殖技術が確立していないこの魚は、自然繁殖にしか頼らざるを得ず、必然的に釣りきってしまうと絶滅してしまう訳です。
イワナという魚は、ヤマメやアマゴに比べて警戒心が薄く、好奇心が旺盛なうえに、貪欲なほどの食欲があります。
殊にゴギについては、この性質がことのほか強いため、他のイワナ類と比較しても、いとも簡単に釣られてしまう傾向があります。
必然的に残る数も少なく、当然のことながら放流魚ではないので、ここ近年、その数が激減している訳です。
各漁協も禁漁区や自主禁漁区を指定するなどしてはいるのですが、これといった保護策を施している訳ではなく、何の手立ても無いまま今日まできています。
これから先も我々釣り人たちを楽しませてくれる魚『ゴギ』のために、皆さんの協力が今、必要とされています。
「釣った魚を持って帰るな」とは言いませんが、物にも限度、乱獲だけは絶対にしないでください。
少しでも魚を愛する気持ちのある釣り人であれば、キャッチ＆リリースなどして頂くだけで結構です。
当然のことながら、川にゴミを捨てたりするのはもってのほかです。
人間として、釣り人としてのモラルは守らなければなりません。
我々にできることとは、ほんのわずかなことでしかないかもしれませんが、その気持ちさえあれば、川も魚も必ず戻ってくるものと信じています。
私はそう信じて、いつも川の姿を見守っています。