糖尿病性網膜症
成人の失明率第一位は糖尿病性網膜症です。
これは罹病期間、血糖コントロール状態などに影響されます。

罹病期間が長いほど、血糖コントロールが悪い方ほど重症となります。
まず検診で引っかかったことがあるけれど、以後治療は受けていないという方で重症になることが多いです。

糖尿病は基本的には自然に治ってしまう病気ではありませんので必ず定期検査が必要です。眼科でも必ず定期的な眼底検査が必要になりますので、必ず、糖尿病があり治療中であること、または検診で指摘されたことがあること、あるいは新たに最近指摘されたこと等を検査時お教えください。
Kumamoto studyより
このグラフにみる様に、糖尿病の合併症は血糖を下げることにより著明に減らせることができます。 HBA1cが上がると合併症が何倍も起こりやすくなることがわかりますね。眼科的にはHBA1cを7%以下に留めることが重要だと思われます。
合併症予防のための血糖コントロールの目標
      −Glycemic threshold−
網膜症・腎症の悪化が認められなかった患者さんの血糖コントロール各指標
HbA1c <6.5%
空腹時血糖 <110mg/dl
2時間血糖 <180mg/dl

合併症の進行とHbA1cの関係