製 造 工 程 

雲州算盤の工程は非常に多く、その工程の殆どが手作業に頼るものばかりです。工程数は187にもぼり一つ一つの材料ごとに工程があります。
ここでは簡単に工程を紹介いたします。

算盤に使用される材料は、
玉に栃木・群馬・埼玉・岩手産の樺(カバ)。鹿児島産の柞(イス)。鹿児島・タイ国産の柘(ツゲ)。アフリカ黒檀などが使われています。
枠は、黒檀・縞黒檀(東南アジア産)・特殊強化木をつかっています。
軸(ケタ)は、加工竹と煤竹が使われています。


10 11 12 13 14
原木 乾燥 大割・横挽 荒玉
乾燥
荒玉
乾燥
荒玉
ざらい
口取り 中穴
ざらい
仕上げ削り
面取り 染色 艶出し 仕上穴さ゜らい
選別

10 11 12 13
荒竹 選別 輪切 小割 切削 荒しんこき
選別 表皮はぎ 仕上しんこき 仕上磨き 定寸切り 面取り 中棧ざし

原木
乾燥 木取り 選別 小割乾燥 くるい直し

原木はこの後、「中棧」・「上下枠」・「左右枠」・「裏板」の各部材ごとに分かれていきます。


穴あけ 両面削り 中割溝くり 上下セル貼り
定寸切り 上下面仕上 仕上穴ざらい 両面仕上

上下枠

軸受穴あけ
定寸切り ホゾ穴作り
裏板溝くり 三角削り 鳩目入れ
内側仕上 仕上穴ざらい

左右枠

定寸切り ホゾ作り
丸みかけ 溝くり 内側仕上

裏板

磨き 定寸切り くり板作り 面取り

「枠」の各部材が揃ったところで、「上下枠」「左右枠」「仮枠組み」をします。

「軸」は「中棧ざし」をし、「五玉玉差し」を行い、「仮枠組み」に組んでいきます。

「仮枠組み」・「五玉玉差し」が終わったら、次の工程に入ります。

10 11 12 13
一玉玉差し
裏棒入れ 下枠取付 裏板入れ 枠締め 鳩目竹止め
裏棒止め
トメ突き 中磨き 定位点打ち



最終仕上 仕上検査 完成品