ジャッジ
ゲームの中でも重要なところなので……見て下さい。
■原則
このゲームでは判定によって出てくる端数は特別な記載がない限り、
すべて切り捨てとします。
また、能動と受動がある場合は全て受動側優先となります。
上記原則に触れない限り、「判定の結果はPCの有利に」判断してください。
■判定
この世界での判定は基本的に2D6で行なわれます。
基本的には以下の4種類です。
GMの裁量で修正を与えてもかまいません。
・標準判定………特に修練を積んだりしていない行動をとるための判定
2D6のみ
・技能判定………技能を専門的に訓練し、それを使う場合の判定
2D6+技能関連能力B+技能LV
・抵抗判定………肉体に関するもの(毒・気絶・死亡など)や精神に関するもの(眠り、混乱など)や魔法に抵抗する判定
生命力抵抗……2D6+生命力B+生命抵抗LV+その他(技能はなくてもよい)
精神力抵抗……2D6+精神力B+精神抵抗LV+その他(技能はなくてもよい)
魔法抵抗………2D6+精神力B+魔法抵抗LV+その他(技能はなくてもよい)
・知覚判定………何かを見たり聞いたりなど、知覚的な動作をする場合の判定。これには2種類があります。
:能動的知覚判定……自分から何かを知覚する場合(聞き耳を立てる、毒味をするなど)の判定
2D6+知力B
:受動的知覚判定……自分からでなく何かを知覚する場合(遠くから聞こえた声がたまたま聞こえた、敵の奇襲に気付いたなど)の判定
2D6+幸運B
ビーストはあらゆる知覚判定に+2の修正が加えられます。
■クリティカルとファンブル
・クリティカル……クリティカルとは、判定をしたとき2D6の出目が両方とも6(6ゾロ)だったときのことをさします。
クリティカルをすると、さらに2D6(修正は含まない)を振り足すことができます。
振り足しでクリティカルが出た場合さらに振り足しますが、1ゾロが出た場合は出目を加えることはできません。
武器や技能によってはクリティカルに副次効果がつく場合があります。
・ファンブル………ファンブルとは、判定をしたとき2D6の出目が両方とも1(1ゾロ)だったときのことをさします。
ファンブルをすると、判定の達成値が0であるものとなります。
場合によってはファンブルによって他のマイナス効果があるときもあります。
■戦闘
戦闘の流れを説明します。
1. イニシアティブの決定
まず、おのおのが2D6を振り行動順を決めます。
出目の一番大きい人から左回りに行動します。
2. 行動
1ターンにできる行動を説明します。1ターンの時間は20秒です。
行動を行ないます。
このとき宣言できる行動は、
・ 移動……近くの敵に近づく等。敏捷mまで動けます(追加で攻撃等を行なえますが、判定が必要な場合-2の修正を受けます)
・ 全力移動……敵から逃げる等。敏捷×12mまで動けます(行動終了)
・ 攻撃……武器を使った攻撃を行ないます(行動終了)
・ 詠唱……魔法の詠唱をおこないます(特殊)
・ 防御……防御行動に徹し、あらゆる防御判定に+2の修正を加えられます(行動終了)
・ 会話……会話を行ないます(行動終了)
・ 装備……武器を装備します(行動終了)
・ 投棄……持っている物(武器等)を投げ捨てます(もう一行動行なえますが、判定が必要な場合‐2の修正を受けます)
・ 待機……行動順を遅らせます(特殊)
●移動・全力移動宣言
移動は、近くの敵に近づく等の時に行なう宣言で、敏捷mまで動けます。
余力を残して移動するため、追加で一定の行動を行なえますが、行動に‐2の修正を受けます。
追加できる行動は
・攻撃
・防御
・投棄
です。
また、全力移動は敏捷×12m移動します。
全力でこれほどなのは武器や防具、道具のせいだと考えて下さい。
追加の行動は行なえません。
例.
街で依頼を受けたトーラスは途中で追いはぎに遭遇しました。
追いはぎは5m程まで近づいてきています。
近づいて攻撃するか全力で逃げるべきか。
イニシアティブはこっちが7、あっちが6でこちらが先行です。
トーラスの敏捷は8なので、1ターンに8mまで移動できるので十分に届きます。
追いはぎはたいして身軽そうな者ではなく、全力で移動すれば1ターンに96mまで逃げれるので十分に振り切れそうです。
ですが、トーラスも戦士の端くれ。近づいて迎え撃つことにしました。
●攻撃宣言
戦闘中最も多く使うであろう宣言です。
宣言する目標が攻撃側(宣言者)の持っている武器の射程内にいなければなりません。
◇攻撃側はまず命中判定を行ないます。
・命中判定=2D6+技能関連能力値B+攻撃側使用武器技能LV
防御側(被宣言者)はそれに対して防御判定を行ないます。
防御判定には「回避」と「盾防御」と「受け」の三種類があります。
回避判定は特殊な判定で関連能力である敏捷の能力Bを追加できない代りに1ターン中に何度も使えます。
盾防御判定は(技能LV÷4)回、受け判定も(技能LV÷4)回しか使えません。
また、同値であった場合防御側の勝ちとなります。
・回避判定 =2D6+「回避」技能LV
・盾防御判定=2D6+筋力B+「盾」技能LV
・受け判定 =2D6+技能関連能力値B+防御側使用武器技能LV
防御側が勝てば攻撃側の行動は終わります。
しかし、攻撃側勝ったのならば次はダメージです。
◇ダメージ判定によってダメージを決定します。。
ダメージは武器により異なります。
・ダメージ=攻撃側武器攻撃力+追加D
防御側はそのダメージを減少させるための判定(減少判定)を行ないます。
・ダメージ減少=防御側鎧防御力+追加防御
これで攻撃側の行動は終了です。
例1.
移動後トーラスは追いはぎに攻撃を仕掛けました。
移動したので命中判定に‐2の修正を受けます。
彼はロングソードを装備しているので使用する技能は<軽武器>で、関連能力値は技巧です。
2D6の出目は9。技巧Bは+1で技能LVは2です。
これだけならば達成値は12なのですが、-2の修正を受けています。
よって達成値は10です。
対する追いはぎは回避を行ないます。
追いはぎの出目は7。<回避>LVは1。
よって達成値は8でした。
攻撃命中です。
次はダメージの決定です。
ロングソードのもともとの攻撃力は2D6-2。トーラスの追加Dは4。技能の追加Dが2。
出目は7で、7-2+4=11。ダメージは11です。
対する追いはぎの鎧はソフトレザーで鎧自体の防御力は1D6。追いはぎの追加防御は2。
出目は2なので、2+2=4。ダメージ減少は4でした。
よってダメージは11-4=7です。
例2.
追いはぎの反撃です。
追いはぎの攻撃の達成値は12。
なかなか苦しい数値です。
回避では勝てそうにありません。
盾で止めるか、剣で受けるかです。
どちらにしろ技能判定では2D6+3です。
しかし盾ならウッドシールドの防御修正+1ががつくので盾防御を選択しました。
出目は8、つまり達成値は12です。
回避成功です。
剣で受けていたら危ないところでした。
■気絶・死亡判定
戦闘で負傷すると、その程度によって気絶したり死亡したりします。
やはりこれもダイス、つまり運が関係することになります。
さて、その判定方法を見てみましょう。
・気絶判定……条件はHPの残りが0以下となった場合です。判定に成功しても1ターン毎に判定をし直します。
:2D6+生命力B-(残りHPが0以下になった場合のマイナス値)≧6
・死亡判定……条件はHPの残りが−生命力以下となった場合です。判定に成功しても必ず気絶し、30分に一度判定をし直します。
:2D6+生命力B+幸運B-(残りHPが−生命力となった場合のマイナス値)≧6
例.
ついにトーラスは追い剥ぎに深手を負わすことができました。
殺す気はなく、気絶させるだけですますはずでしたが、その傷は致死に達しました。
追い剥ぎの残りHPは-12です。
もし気絶させただけなら、追い剥ぎの生命力Bは+2なので、2D6+2-12≧6となり、厳しい条件でも気絶するだけですみました。
ですが、死亡判定となるので、追い剥ぎの幸運Bは+2であり、2D6+2+2-12≧6とやはり厳しい条件で死亡判定をしなければなりません。
ダイス目は10でしたが、10+2+2-12=2で6より小さいため失敗となり、追い剥ぎは死んでしまいました。
■魔術・法術判定
魔術や法術(合わせて魔法と呼ぶ)は特殊な判定を行ないます。
今からその手順を説明します。
1.詠唱を行ないます。
魔法を発動させるための特殊な言語を発して魔法を世界に発現させます。
・古代語……神や神人の使っていたといわれる言語で、彼らの使っていた力を世界に発現させる言葉です。
魔術を使う時に使い、神や神人の持つ力の一片を操ります。
神や神人と同等の力が引き出せないのは、言語が完全でないとか、神や神人が今の世界の生物に自分達の力を使わせたくないために
力の発動を抑制してるのだとかいろいろいわれています。
・神聖語……ホーリーワードと呼ばれる言語で、神や神人に祈りを捧げる言葉です。
法術を使う時に使い、祈りを捧げることでその神達の力を借ります。
別世界へ渡ったといわれる神や神人と交信する唯一の方法であるともいわれています。
詠唱にかかる時間は以下のように表記されます。
・瞬間……ほとんど詠唱なしで発動するため続けて短文魔法、もしくは数歩の移動が行えます。
・短文……すぐに詠唱が終わるため、そのまま魔法の使用に移れます。
・中文……詠唱に少し時間がかかります。イニシアチブを数値分減らしてください。(数値は中文Xという形で表記)
・長文……詠唱に長い時間がかかります。数ターン詠唱に集中しなければなりません。
※)中文・長文で詠唱中、攻撃をくらうなど集中を乱されることがあったら精神の能力判定を行なって下さい。
失敗すると魔法の詠唱が中断され、そのターン行動不能となります。もちろん魔法は発現しません。
2.魔法を発現させます。
詠唱が無事終了すると魔法が発現します。
ですが、人間が魔法を発現させるということは自然の摂理に反するため、世界にその発現をはばまれてしまいます。
世界を説得する、というとわかりやすいでしょうか。
なんとか無理矢理にでも魔法を発現させるためにその内容を強くイメージする必要があります。
それができたかどうかを判定しなければなりません。
これを発現判定とよびます。
発現判定=2D6+魔力B+魔法(魔術もしくは法術)技能LV
成功したかどうかの定義は次のようになります。
・達成値≧判定値
・達成値≧相手側精神防御達成値
判定値とは一定の魔法に決まった目標値で、目標を特定しないものや回復魔法などに課せられます。
例.
トーラスは先の追いはぎをなんとか倒したものの、闘いの途中で負傷してしまいました。
次の街まではまだ遠そうです。
そのまま重い体を引きずるように歩いているとさすがに辛くなってきて、トーラスは道に生えている木の元に寄りかかるように座り込んでしまいました。
そこへ、トーラスに声をかける人影がありました。
見ると可憐な少女です。
少女はトーラスの様態を見て慌てて法術の詠唱をはじめました。
どうやら短文のようで、少女はすぐに詠唱を終わらせると法術を発現し始めました。
少女の魔力は18なので、能力Bは+3。少女の法術LVは2です。
少女が唱えようとしている法術の判定値は8です。
ダイスの値は6。よって達成値は11で判定値以上なので成功です。
少女の唱えた法術でだんだんトーラスの傷が癒えていきます。
それから彼は少女と会話をし、名前がエナということと、エナの目的地が自分と一緒のことをしりました。
トーラスはエナにパーティを組んでくれるように頼むと、彼女はあっさり承諾してくれました。
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