雪の深々と降る寒い冬の日の出来事。
彼はすでに我慢の限界であった。
トイレに走りこむ。
(こう書けば誰も今の当たり前のトイレの姿を想像するでしょうが
田舎の、ましてや昔のトイレ。)
そのトイレとは、地面深く穴が掘ってあるだけの所に、足を置く両サイド
に板が渡し置いてあるだけのしろ物。
救いは気持ち程度の屋根があるだけ。
たまたま彼の前に用をたした人が、方向を定めきれず足置き板に水分質を
かけてしまっていたのであろうか?足置き板が凍ってしまっていた。
(悲劇はその時起こった!)
ズルッーっ!!すってん、ゴローッ!ボッチャン。
彼は落ちた・・「たすけえ〜!たすけて〜!」
(幸いに騒音のない田舎だったからこそ聞こえたのであろう)
親が駆けつけた。
○○コまみれの彼を母親が引きずり上げ、家の前で体を洗ってやろうと
水道の蛇口をひねる。
(寒さで水道も凍り水が出ない・・・・・!!)
周りは冷たい雪の世界・・・・・ 残るわ、雪だけ.
真っ裸にされた彼の体にむけて
雪をつかんでは拭きつかんでは拭き。
彼は今、人一倍元気にたくましく育っています。
【おやじさん、ラーメンお願いっ!】
ガラガラガラ〜ッ!ドアを開ける。
(ドアなどと言うモダンなものではないが)
そこにはいつもの頑固親父の姿が。
(言ってしまえばとても正直者なのであろう)
おお〜っ、仕事はどんなか〜?
(実は彼、大手企業のトップ営業マンだったらしい、年収何千万?)
「どこも不景気不景気言ぅーとるが・・・どがーなか?」
たわいもなく、しかり、心に温かい火を灯してくれるそんな
おやじさんの話し。
【かき氷】
学生:「おじさーん、かき氷はじめたんだーっ!
んじゃ俺イチゴ下さい。」
おやじ:「おまえお金あるんか〜っ!!」
学生 :「そ、その位は・・・」
(軽快な機械音と共におやじかき氷を作り始める)
ガシャガシャガシャガシャ
おやじ:「久々で失敗したわっ、半額でええわっ!」
【焼きそば】・・・・・
おやじ:「何にする?」
学生:「んん〜焼きそば!」
おやじ:「はあ!ラーメンか!」
学生:「い、イヤ、焼きそば!」
おやじ:「・・・・・・・・」
(なぜか機嫌が悪そう)
学生:「やっぱりたこ焼きに・・・・」
おやじ:「たこ焼き2時間はかかるで・・・」
【クリスマス】
ドアを開け店に入りながら
「いやー早いねー今日はもークリスマスだよー。」
おやじ:「くっ!、クリスマスだなんだ言ぅーて外国の正月に
踊らされて金使こーて、どーするんだーっ!」
「日本人なら自分とこの正月だけ祝えばええんだー!!」
・・・・・おやじさんの言うことも分かるが、クリスマスは
外国の正月だっけ???
【2B弾】
子供の頃、よく火薬もので遊んだ記憶がある。
その中のひとつに2B弾なるものが有った。
なにぶんにも昔の事なので定かでないが、クラッカーとも呼んでいた様な気もする。
(違うような気もするが?)
細長い、長さ10センチ太さ5ミリ程の筒状で、先っぽに黄色い火薬が少し
はみ出させて有る、そこに火をつけると黄色い煙が出てある時間が来ると
爆発すると言う代物だ。
それを、蜂の巣に仕掛けて爆発させたり、カエルにいわえつけて・・・
今考えるとヒドイ事をしていたものだと反省する。
またその2B弾のいい所は、爆竹などと違い池とかに水溜りに投げても投げて
も消えないと言うところである。
そんな2B弾をふと思い出し、無性に火をつけてあの音を聞いてみたいと思う
ことがある。
今でも売って有るのだろうか?
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