平成14年12月から、廃棄物処理法改正で木質廃材が従来の焼却方法では処分できなくなりました。
斐伊川流域林業活性化センターでは、これらに対処するため、平成12年8月「木質系バイオマス活用研究会」を設置し、木質廃材の活用について検討してきました。その結果、木質廃材のガス化による発電装置(バイオマスガス発電装置)の開発が最適であるとの結論に至りました。以来、島根電工株式会社(松江市)に制作を委託し試作1号機(BPX−1)、試作2号機(BPX−2)を完成。
この装置は、約3kgのチップ屑で1kw/hの電力を発生することができます。また、ガス発生装置のみ導入し、温室等の熱源としても利用が可能です。現在この装置を活用しデモンストレーションを行うなど普及に努めています。
ガス発生炉はチップ屑や破砕した木質廃材等の原料を投入しガス化する装置です。
発生炉の中は上部が未燃焼の原料、中間部が空気を送り込み原料を燃焼させる部分(酸化層)、下部がガスを発生させる還元層から成っています。
酸化層では1,000℃前後で燃焼が行われていますが、可燃ガスへの化学変化のため還元層では吸熱反応となり発生炉から出るガスは200℃前後となっています。
ガス中のスス、灰などを除去します。
不純物を含んだガスを冷却し水分やタール、木酢液を除去します。又冷却器で熱交換した空気はガス発生炉内に引込み燃焼用空気として使用しています。
ガス中の水分やタール分を吸着除去します。
空気の送り込み、ガスの取り出しをします。
市販のガソリンエンジン発電機です。
ガソリンの替わりにキャブレターの空気吸入部で可燃ガスと空気を混合し、これを燃料としてエンジン発電機が動かします。
ガスの発熱量はガソリンより低いため3kWの発電機でも現在は1kW程度の発電しかできません。
発電した電力を所内の商用電源と並列に接続する装置です。現在は発電した電気を太陽光発電のように売電できませんので、所内電力の補充のみとして有効に使用できるように制御します。
H2 水素 19.836 |
O2 酸素 0.628 |
N2 窒素 40.326 |
CO 一酸化炭素 12.899 |
CO2 二酸化炭素 24.477 |
CH4 メタン 1.661 |
C2H4 エチレン 0.106 |
C2H6 エタン 0.067 |